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<爻辞>
「其の輔に艮まる。言うこと序有り。悔い亡ぶ」
<読み方>
その ほに とどまる。いうこと じょあり。くい ほろぶ。
<爻辞の意味>
「その口に止まる。言うべきことがある時には、言葉には順序がある。悔いはなくなる」
「艮為山」とは「止まる」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この五爻では「口が止まっている」と言っています。
みだりに言葉を発しないということです。
しかし言うべき時には、順序だてて発言する…このようにしていれば悔いるようなことはないと言っています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
あああこの輔については、沢山咸の上爻で説きました。
口と見て良いでしょうが、その口たるや、欲望の代表的なものであって、口腹の慾と言うくらいですから、艮まることの非常に困難なるものであります。
これは位は正しくないのですが、陰ですから柔順で、艮の道に中っているので、そのため、口から入ることを止めるだけでなく、そこから出て災いのもとになりやすい言葉も慎みつつ、順序立てて外へは表していきます。
本来ならば欲望を遂げようとして悔いを作るのに、よく艮まるので、その悔いを避けることが出来る……悔い亡ぶのです。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)