<爻辞>
「睽きて孤なり。元夫に遇いて交孚す。厲うけれども咎なし」
<読み方>
そむきて こなり。げんぷに あいて こもごも まことす。
あやうけれども とがなし。
<爻辞の意味>
「そむいて孤立する。会うべき人に会い真心を通じ合わせる。危うい立場だが、咎めを免れる」
「火沢睽」は「そむき異なる」ことについて説かれた卦です。
そんな中この四爻は、志が悪く孤立してしまいます。
しかしそれを改め、会うべき者に面会し、心を通じ合わせます。
そうすることで、危うい立場ではありますが、過失を免れることができると言っています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
「睽きて孤なり」とは、初爻と不応であることを指しています。
「元夫に遇う」というのは、この四爻変が山澤損となり、己を損して謙徳を尊び相和し相孚すべきことを示しています。
ここでの咎とは、睽によって生ずる過敗の兆しを言っていますが、「咎なし」ですから、それを避けることができるという意味となります。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)