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<爻辞>
「潜龍、用うる勿れ」
<読み方>
せんりゅう、もちうるなかれ
<爻辞の意味>
「地下にいる龍は、用いるべきでない」
乾為天の卦は、卦全体を龍に見立てています。
龍とは、「強さ」や「高い能力」「尊いこと」などの象徴です。
その初爻は、一番下の爻ですから、地面の下に潜っている龍のことです。
いくら強い、能力が高い…などと言っても、まだ地表には出てきていません。
ですので、将来性はあると言えても、今はその人物や物事など、占いの対象となることを用いるべき時ではないのです。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
乾の卦全体を龍に見立てています。
その中において、この初爻は最下位にあるので力が弱い。
あるいは、まだ世に出ないで潜んでいるとも言えます。
上爻と五爻を天とし、四爻と三爻を人とし、二爻と初爻を地と見ますが、 初爻は地の下の爻ですから、地面よりもっと下と見ます。
したがって初爻の龍は、まだ地上に現れない龍とし「潜龍」とされたと 考えられます。
ですから、初爻の龍は、力も弱く時運も得ておらず地下に潜んでいる龍なので、まだ用いるべき時に至っていない…、それを「潜龍、用うる勿れ」 と言っています。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)