こんいち5

独学者のための易経解説
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坤為地 五爻

こんいち ごこう

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<爻辞> 
「黄裳元吉」

<読み方>
こうしょう げんきつ


まずは、やさしい解説から

<爻辞の意味>
「君位にあっても、謙虚さを忘れなければ、大いに吉である」

どの卦においても「五爻」というのは「君位」(= 王様とか社長とか)に当たります。

君の位なのですから本来「陽爻」でなくては、ふさわしくありませんね。

しかし坤為地は全部が陰の卦。

王様なのに「陰」なのです。

ですので「自分は力の弱い王様だ」ということを良く自覚し、謙虚であることによって吉を得られると言っています。


「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。

また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。





加藤大岳述 坤為地 五爻

<説明の要点>

「黄」というのは五行で言うと地の色です。

「裳」は衣裳の裳ですが、「衣」のほうは上衣で乾に当たり、下衣の「裳」は袴であり坤に当たります。

この爻は君位ですが、これは坤の卦であり陰の爻ですから、坤の徳の従順貞正を特に重んじ、君位にある者が目下の才能ある者(二爻のような臣)を登用し政をすべきであり、そうしてゆけば元いに(おおいに)吉だという意味です。

また「自分は陰であり剛健強壮でない、正しい主ではない」ことをよく自覚し、自分のいる位置の恐れ多きを知って、敬虔な態度であったなら吉だということです。

五爻は君位で、しかも外卦なのですから、本来は上衣を用いて辞をかけるべきですが、臣の道・妻の道を主に教えている坤の卦ですので、下衣の「裳」でもって辞がかけられています。

加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)



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