━ ━○
━ ━
━━━
━ ━
━ ━
━ ━
<爻辞>
「冥予。成れども喩り有れば咎なし」
<読み方>
めいよ。なれども かわり あれば とがなし。
<爻辞の意味>
「楽しみに耽って暗闇である。もし改心し、行動も改めるなら咎めを受けずに済む」
「雷地予」は「悦び楽しむ」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この上爻は、悦び楽しむことに溺れ切り、行きつくところまで行ってしまった者です。
そのことを闇と表現しています。
しかし、もし反省して行動を改めるなら、咎なきを得られると言っています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
予の卦の極るところ、これは歓楽が極って哀愁が生ずるところです。
「冥予」とありますが、「冥」とは「くらい」こと。
楽しみにくらいのですから、歓楽に溺れて物事の判別もできなくなるということです。
このまま溺れ死んでしまうか、目が覚めて心入れ替えるか……いずれにしても、もはや現状維持というわけにはいきません。
そこで「成る」というのは、歓楽が極って成り(成就し)、その中に溺れ滅びることですが、もし悦予に倦んだ心を入れ替え、転向を決意すれば変卦は火地晋(日が再び地上に現れる象)ですから滅亡を免れることができるのです。
そのことを「喩り有れば咎なし」と言っています。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)