━ ━
━━━
━━━
━━━○
━ ━
━ ━
<爻辞>
「其の股に咸ず。其の随うを執る。往けば吝」
<読み方>
そのまたに かんず。その したがうをとる。いけば りん。
<爻辞の意味>
「その股に感じる。感じるものに従って動く。そのように進むなら恥ずべきことだ」
「沢山咸」とは「感じる」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この三爻は、股に感じると言っています。
股というのは、人間の体の中でも最も感じやすいところです。
ですので感じ方が激しく、しっかりとした考えもないまま感じるものに従って軽挙妄動してしまいます。
それでは恥ずべきことだと言っています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
三爻は股です。
これも腓と同じで、自分の意思を持って動くわけではなく、下の脛が動くのに従って動きます。
沢山咸は、特に「正しきことに感じる」ことを尊ばなくてはならないのに、正応の上爻とは感応せず、隣の二爻に固執して、それとともに感じ動く。
二爻に「居れば吉」とありましたが、この三爻も同じで、「居れば吉、往けば吝」なのです。
二爻に感じ固執するのは下卑ており、恥ずべきだと言っているのです。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)