だいたく5

独学者のための易経解説
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兌為沢 五爻

だいたく ごこう
まずは、やさしい解説から

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<爻辞>
「剥に孚す。厲うき有り」

<読み方>
はくに まことす。あやうき あり。

<爻辞の意味>
「危ういものに真心で接する。危険である」

「兌為沢」とは「悦び楽しむ」ことについて説かれた卦(か)です。

そんな中、この五爻のすぐ隣には、悦び楽しむことに貪欲な者がいます。

本来は関わらないことが最善ですが、この五爻は強さ正しさを持っている者なので、そのような者とわかっていても包容します。

それは悪いことではありませんが、とても危険な事だと警戒を促しています。


「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。

また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。


加藤大岳述 兌為沢 五爻

<説明の要点>

二爻が剛中であるのを孚あると見て「孚にして悦ぶ」と言いました。

五爻も同様に、剛中であることを孚ありと取ります。

そして、その孚は何者に注がれるのかと言えば、比爻の上爻です。

ところが上爻は兌の主爻であって、ともすると悦楽をもって人を溺れさせ、巧言で人に取り入る危険を持っている者です。

いわば、陽の剛健を失わせる剥害の因ともなるので、そういう者に孚するのは危いところがあるわけです。

しかしまた、そういう剥害の因となるようなものを刑罰によって失わしめたり、隔離して去らせたりせず、これをも包容し誠信をもって遇し、ついには真実の和順をもって従うようにさせなくてはならない…。

そうすることが、たとえ危さを蔵していても、それは主長たる者の大徳でなければならないというのです。

加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)


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