筮竹(ぜいちく)を50本、筮筒(ぜいとう)に入れ、机の奥に置きます。(筮竹は細いほうを下にします)
ケロク器は右側に、その他ノートと鉛筆を写真のように置きます。
ノートに、占うことを書きます。
例:東京都葛飾区在住の山田太郎さん(昭和52年生まれ)は、喫茶店を始めたいと思っていますが経営は上手くいきますか。
※ 写真には「算木」も置いてありますが、算木を使うと説明が複雑になってしまうため、今回は使わず、ノートに直接書き込む方法で進めます。
写真のように筮竹を手に取ります。
筮竹は神ですから、きれいな手で丁寧に扱いましょう。
次に、そのまま筮竹を自分の額に近づけながら、占いの内容を心の中でしっかり唱えます。
「東京都葛飾区在住の山田太郎さん(昭和52年生まれ)は、喫茶店を始めたいと思っていますが経営は上手くいきますか」
できれば2回くらい、しっかり筮竹(神)に伝えます。
50本の筮竹から、1本引き抜き、筮筒へ戻します。
(手には49本が残ります)
写真のように筮竹を寝かせ、右手を揺らしながら(筮竹をジャラジャラと音を立てるように)再度、占いの内容を、自分の額から筮竹に染み込ませます。
イメージだけではなく、きちんとした日本語で伝えることが大事です。
次に、右手の平で、下から8回、小さく筮竹を叩きます。
(パンパンパンと小刻みに…)
次は、右側から、今度は少し強めに4回、叩きます。
(バン・バン・バン・バンと、ややゆっくり)
※ 慣れてきたら、小さく8回、大きく4回を叩くあいだも、占いの内容を伝え続けるようにしましょう。
6で、4回目を叩き終わる瞬間にそのまま右手で下から筮竹の束を包み込むようにして、少し自分のほうへ引き寄せます。
上の写真は、引き寄せた瞬間の形です。
(右手の親指が筮竹の中ほどに突き立てられているのは、次の動作(8番)で、筮竹を割るための準備を自然としているからです)
8.
次の瞬間、一気に右手の親指を筮竹の中ほどに突き入れます。
その瞬間「フッ」と下腹に力を入れます。
瞬発力が大事です。
二つに分けた筮竹の右の束を、写真のようにケロク器に置きます。
ケロク器に置いた中から1本だけ手に取ります。
その1本を、写真のように、左手の小指と薬指のあいだに挟みます。
小指に1本挟んだまま、左手にある筮竹の数を数えていきます。
この時、本来は言葉を使って……
「天・沢・火・雷・風・水・山・地(てんたくからい、ふうすいさんち)」や「春夏秋冬」などの言葉を使って数えることが正式ですが、一応ここでは一番簡単に「2・4・6・8」と普通に数えることにします。
数える時は、8本ずつに区切って行きます。
初めに8本数え、次にまた8本数え……そうすると、今度は半端な数が残ると思います。
もし手にしている本数が少なければ、初めに8本数えたところで、残りは端数になっているかもしれません。
それでも全く問題ありません。
大事なのは「8本ずつ区切っていったら、最終的に何本残ったか?」ということです。
数える際は、後から小指に挟んだ1本も含めます。
この写真の場合は、8本ずつ2回 数えたところで、左手に3本 残ったところです。
(赤で示した筮竹が残りです。左側に2本と、少しわかりにくいですが小指に挟んだ1本を合計して3本となります)
左手に3本残ったことが分かりましたので、筮竹を束ね、写真のようにケロク器に置きます。
では、残りが何本だったら、どんな暗示となるのでしょうか?
それは、下の通りです。
小指の1本も含め、左手に
写真の場合ですと、3本残りなので「火」の暗示ですね。
下のように、ノートに「火」と書きます。
※ 陰陽印での書き方については、後のページに解説します。
ノートに「火」と書き終えましたら、再度、写真のように筮竹を手にして、4番~13番までの動作をもう一度 行います。
今度は、 左手に何本残りましたか?
私は小指に挟んだ1本だけが残りましたので「天」の暗示です。
二回目の筮操作で得られた暗示は、最初の暗示「火」の上に書き記します。
※ ここで一つ注意が必要なのは、もし1回目と2回目で同じ暗示を得たとします。
(たとえば天と天、山と山…などのように)
その場合だけはちょっと特別で、下記のように記してください。
すでに一文字はノートに書いてあるあるはずですから、赤い部分をその上に書き足すだけですね。そうしましたら、また一度、筮竹を手に取り、4番から13番までの動作を行いますが、その際、大事な注意点があります。
これまでは、左手の残り本数を調べる際、8本ずつ分けていった余りを調べましたが、今回(3回目)だけは「6本ずつ取り分けていったら何本余るか?」を調べてください。
3回目の筮操作……
6本ずつ分けていったら、何本残りましたか?
私は、5本残りましたので「五爻」とし、下のようにノートに書き記しました。
※ 書き記す際「天火」と「五爻」の間は、下のように少し空けておきます。
筮操作はこれで終わりですが、このままでは未完成です。
実は、先ほど空けておいた「天火」と「五爻」の間には、文字が入ります。
これがとても大事です。
どんな文字が入るのか…?
それを知るためには、
六十四卦(ろくじゅうよんか)のページを見なくてはなりません。
六十四卦のページへ行くと、ずらりと卦(か)の名前が並んでいます。
その中から「天火」と頭に付くものを探します。
探すのが大変だと思うので、ここに書いてしまいますが、「天火」は13番です。
そして、そこを見れば「天火」には「同人(どうじん)」という言葉がつけられていることが判りますね。
そうです、「天火」ときたら必ず「同人(どうじん)」なのです。
もし、あなたが占ってみて1回目の筮操作で、余り1本で「天」。
2回目の筮操作で、余り4本で「雷」。
3回目の筮操作で、余り4本で「四爻(よんこう)」でしたら、「雷天●●四爻」ですね。
そこまで出来たら、六十四卦のページへ飛んで「雷天…」で始まる卦名を探してみてください。
ちなみに「雷天…」は34番です。
この番号は、このサイトに限定したことではなく、卦の番号として正式に付けられているものですので、覚えてしまった方が良いです。
その方が、易経を学ぶ上での効率がグンとアップします。
詳しくは易経の基礎のページで、徐々に解説していきますね。
さて、「天火」ときたら「同人」であることが判りましたので、ノートの空欄だったところに「同人」の文字を入れます。
下のように「天火同人 五爻」と暗示がすべて出来上がりました。
そうしましたら次は、この「天火同人五爻」という暗示は、一体なにを意味するのかを考えなくてはなりません。
その際も、このサイトの
「六十四卦解説のページ」⇒
「13、天火同人」⇒
「天火同人 五爻」と進んでいくと、その解説が読めるようになっています。
最初は「やさしい解説」だけを読めば良いかもしれません。
(赤枠でくくってあります)
まだ384爻すべてができているわけではありませんので、徐々に公開されていくのを楽しみに、サイト訪問して下されば幸いです。
(トップページのお知らせ欄にて、ページ作成の進捗状況をお伝えしています)
ちなみに今回の占い「東京都葛飾区在住の山田太郎さん(昭和52年生まれ)は、喫茶店を始めたいと思っていますが経営は上手くいきますか」に対して「天火同人 五爻」を得た場合、どんな答えとなるか…?
「天火同人の五爻」は、簡単に説明しますと
「最初は泣き叫ぶけれども、後には戦に勝って目的を達成する」というような内容です。
山田太郎さんの喫茶店が上手くいくかという「問い」と、「天火同人五爻の内容」を、まるでスライドガラスを二枚重ね合わせるようにして、読み解いていきます。
すると、どうなりますか?
山田さんは喫茶店を開いて、すぐにトントン拍子というわけには行きませんね。
想像以上の苦労が予想できます。
でも、だからと言ってやめたほうが良いかと言えば、後には軌道にのってだいぶ繁盛することが期待できます。
ですので資金的に余裕のあるスタートでしたら、お勧めしてよさそうです。
ですが反対に、資金的にギリギリで、スムーズに軌道に乗らないとダメだと本人が思っているようなら、勧められません。
これは一例ですが、大体このように解釈していきます。
「スライドガラスを二枚重ね合わせる」
これがポイントです。
このように、筮操作を3回で答えを出す方法を「略筮法(りゃくぜいほう)」と言います。
その他、「中筮法(ちゅうぜいほう)」「本筮法(ほんぜいほう)」というのもありますが、この略筮法が、一番ポピュラーです。
※ 本来は、もう一つ筮操作(同じく略筮法)をご紹介しようと思っていましたが、想像以上に長くなってしまいましたので(笑)また改めて別のページに記したいと思います。