ふうざんぜん上

独学者のための易経解説
トップページへリンク 易の基本へリンク 64卦解説へリンク 占例集へリンク

風山漸 上爻

ふうざんぜん じょうこう
まずは、やさしい解説から

━━━○
━━━
━  ━
━━━
━  ━
━  ━

<爻辞>
「鴻、逵に漸む。其の羽用て儀となすべし。吉」

<読み方>
こう、きに すすむ。その はね もって ぎと なすべし。きち。

<爻辞の意味>
「鴻が、雲路に進んだ。その飛ぶ姿を手本とすべき。吉」

「風山漸」とは「徐々に進む」ことについて説かれた卦(か)です。

鴻(コウ = カモより一回り大きいくらいの水鳥)が水から離れて徐々に高いところへ行く様子に喩えて、各爻が説かれています。

そんな中この上爻では、ついに空高く雲の上までのぼり進み自由自在に飛んでいます。

鴻は渡り鳥であり、空を飛ぶときには数十羽で群れを成し、列を整えて飛びます。

この上爻は「徐々に進む道」における完成形であり、その秩序ある飛び方、美しさを手本とすべきだと言っています。


「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。

また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。


加藤大岳述 風山漸 上爻

<説明の要点>

高い丘よりも、もっと進むと、それは大空です。

逵というのは、雲路のことです。

そうして飛び立った鴻雁は、列を作って序を乱しません。

これを人に当てれば、位人臣の栄を極め、しかも驕ることなく、順を履んで常を外すことのない君子のようなものです。

まことに世の模範とすべきで、吉なる所以です。

加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)


雷沢帰妹 本卦へ進む ⇒


このページのトップへ移動