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<爻辞>
「石に介す。日を終えず、貞吉」
<読み方>
いしに かいす。ひをおえず、ていきち
<爻辞の意味>
「石のように固く自分の道を守っている。悦び楽しむことにおいても、けじめを付ける。正しい道を守っているので吉」
「雷地予」は「悦び楽しむ」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この二爻は、悦び楽しむことをいつまでもダラダラとはしていません。
楽しさに溺れることなく、また周囲に流されることもなく、切り替えるべき時にしっかりと切り替える…。
そのようであるから吉を得られます。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
この二爻が、蒋介石の名の由来となった爻辞です。
介というのは、自分を守るために区切りすることで、ひとつの区画という意味です。
だから限界などという「カイ」と同じなのです。
堺して守るというのが介ですが、更に転じて守りを固くするため堺を厳重にするとなると、たとえば蟹の甲羅とか貝の殻などもそれですし、甲冑もそうです。
ですから「介于石(石に介す)」を「石よりも介し(かたし)」と読んでも大差なく、どちらにしても身を守ること堅固な意味になります。
この二爻は柔順中正で予の時に処し、逸楽に溺れるようなことがなく、堅固にその身を持す者で、「今日だけは遊んで明日から…」などとズルズル深みにはまる過ちを犯さず、速やかに歓楽から離れること
ができる者です。
「日を終えず」というのは、悦楽から離れることが速やかな事を言っています。
ここでの「貞吉」は、楽しみ溺れず貞くその身を守って吉をえるという意味になります。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)