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<爻辞>
「遇わずして之に過ぐ。飛鳥之に離る、凶。是を災眚と謂う」
<読み方>
あわずして これに すぐ。ひちょう これに かかる、きょう。これを さいせいと いう。
<爻辞の意味>
「会わずに通り過ぎる。飛ぶ鳥が網にかかる。凶。天災人災といえる」
「雷山小過」とは「小さいものが過ぎる・少し過ぎる」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この上爻では、小さな鳥にしては分不相応に高すぎる空を飛んでいます。
それゆえ、会うべき者に会わずして通り過ぎていくのです。
この上爻は「小なるもの(邪)」ですから、会うべき者(大なるもので正)に会って少しは感化されるべきなのに、
会うこともせず通り過ぎました。
こうなっては更生の道も得られず凶だと言っています。
こういう者には、天災・人災の両方がふりかかるだろうとしています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
四爻には「過ぎずして之に遇う」とありましたが、上爻はこれとは反対に「遇わずして之に過ぐ」とあります。
遇うというのは応じることですが、三爻はその災いが及ぶのを嫌って防ぎましたので「之に遇わず」なのです。
そうして小の過ぎたる卦の極にいて、いよいよ過ぎたるのたかぶりをもって驕り、飛鳥が網に離かるような凶を招くというのです。
これは災眚というより他ありません。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)