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<爻辞>
「黄離。元吉」
<読み方>
こうり。げんきつ
<爻辞の意味>
「真昼の太陽。大吉」
「離為火」は「付く・明らか・太陽・火」を意味する卦(か)です。
そんな中この二爻は、主に「太陽」と「明らか」の意をもって説かれています。
真昼の太陽は、明け方ほど弱くなく、そして西日ほど強すぎず、ちょうど良い輝きで万物を照らします。
物事や道理が明らかに見え、大吉だと言っています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
牝牛を畜い、柔・中正に麗くこと……これを身に備えているのが、この爻です。
黄というのは、日の色・火の色でもありますが、中央の色(二爻は中爻)とし、また地の色(二位の陰は地中の地)ともしますので、それはすべて離の卦に柔順中正をえているこの爻を表徴するものです。
だから「黄離元吉」なのです。
初爻の離を夜明けと例えるならば、これは中天にある正午の日です。
万物を照らし余すところがありませんが、しかも午後の日差しのように酷烈なところがまだありません。
正象の火に例えてみると、初爻は火の燃えている根本の方…ともしびで言えばその芯の周りで黒づんで光の充分でないところですが、この二爻の場所は炎の中心で一番明るいが、炎の先端のように動揺したり他へ燃え移って過ちを犯すようなこともない。
だから大吉としているわけです。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)