さんてんたいちく2

独学者のための易経解説
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山天大畜 二爻

さんてんたいちく にこう
まずは、やさしい解説から

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〈爻辞〉  
「輿、輹を説く」

〈読み方〉 
よ ふくを とく。

<爻辞の意味>
「車の軸を外す」

「山天大畜」の卦(か)は、「大きいものが、とどめ、貯え、養う」という卦です。

そんな中この二爻は、進んでいこうとする意志はあるけれども、むやみやたらな進み方をする者ではありません。

もっと学びを養ってから進んだ方が良いことを知り、自分自身で車の軸を外してそこに止まるかのように、進むことをしばらく中止します。

そうして自発的に止まって、修養に専念することのできる者なのです。



「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。

また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。





加藤大岳述 山天大畜 二爻

<説明の要点>

二爻は初爻より一段上ですが、まだ天の時に応じず、大川を渉ることができません。

「輿、輹を説く」という辞は、風天小畜の三爻にもありました。

ただ、小畜のフクは「輻」でしたが、こちらは「輹」です。

輿とは「こし」ですが、輹はその車の矢です。

これは軸と輪とを連結している重要な物で、これが外れてしまっては進めません。

ですから輹でも輻でも同じく、進まないということになります。

この爻は内卦の中を得ています。

ですから、乾中にあっても、最も猛進の危険が少なく、自ら車の矢を外して進むことを制するようなものです。

それは、未だ天の時を得ないこの二爻ではありますが、咎なきを得て、かつ初爻のような危うさも感じさせないところです。

見龍が田にあって未だ進まない大人を見る所です。

加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)



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