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<爻辞>
「大人虎変す。未だ占わずして孚有り」
<読み方>
たいじん こへんす。いまだ うらなわずして まこと あり。
<爻辞の意味>
「立派な人物が改革を終えた。占ってみる必要もないほど信頼されている」
「沢火革」とは「改革・革命」について説かれた卦(か)です。
そんな中この五爻は、大改革を終えたところです。
これは理想的な改革であり、世の中は一変し、皆が信頼を寄せていますが、それは占ってみる必要もないほど明らかだとしています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
これは主卦の主爻で、改革が行われ、それが見事に成功するのです。
一つ前の井の卦で言えば「寒泉にして食はる」というところですが、これを「虎変」と言ったのは、離の夏から兌の秋へ変わる時、獣の毛が抜け変わりますが、その中でも虎の毛の抜け変わった模様ほど鮮やかなものはないと言えるでしょう。
その一変する色の鮮やかなことを言ったのですが、互体の乾を虎とする(兌をも虎とする)ことは履のところでも述べた通りです。
その鮮やかな維新の変革を見ては、もはやその孚なることを疑って占うべき余地もありません。
見る者は皆、それを信じて帰服すると言えるでしょう。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)