たくふうたいか2

独学者のための易経解説
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沢風大過 二爻

たくふうたいか にこう
まずは、やさしい解説から

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〈爻辞〉 
「枯楊稊を生ず。老夫其の女妻を得。利ろしからざるなし」

〈読み方〉 
こよう ていを しょうず。ろうふ そのじょさいを う。よろしからざるなし。

<爻辞の意味>
「枯れかけた柳の根元から新たな芽が出た。年取った男が若い妻を娶った。大変よろしい」

「沢風大過」とは「大いに過ぎる」ことについて説かれた卦(か)です。

そんな中この二爻は、日照りが強過ぎる、あるいは水が多過ぎることによって枯れかけた柳でしたが、ギリギリのところで生き返り、新芽が根元から出てきたと言っています。

また、年を取り過ぎた男であっても若い女性を娶れば、子孫を残せることになります。

この二つは例は違いますが、同じようなことを言っています。

行き過ぎたものが緩和され、よみがえるということです。


「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。

また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。


加藤大岳述 沢風大過 二爻

<説明の要点>

二爻は、池のほとりの木とします。

枯楊は枯れかかった楊(やなぎ)です。

水気を欲し、水を降らすというような木ですが、大過は陽が多すぎ「沢木を滅す」にしても日照り等で枯れたと見ます。

枯れかかった楊も、下に初爻の比爻があり、陰の気を受けます。

変ずると沢山咸となり、交感を得るわけです。

それは枯楊の切り株に芽を吹く象に見られます。

「稊」は「ひこばえ」です。切り株などに再生する芽です。

これを人の上に取れば、老境の人がその後妻を得るようなものです。

この爻は妻妾の位ですから、特に女妻と見ているのです。

「女」とは娘で、若い妻の事です。

年において、その力において常を過ぎていますが、生育の功を為せるので「利ろしからざるなし」と見ているのです。

加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)



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