たくすいこん4

独学者のための易経解説
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沢水困 四爻

たくすいこん よんこう
まずは、やさしい解説から

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<爻辞>
「來ること徐徐たり。金車に困しむ。吝なれど終り有り」

<読み方>
きたること じょじょ たり。きんしゃに くるしむ。りんなれど おわり あり。

<爻辞の意味>
「来るのがゆっくりである。堅固な車に悩む。恥ずべきことだが全うできる」

「沢水困」とは「行きづまって苦しみ悩む」ことについて説かれた卦(か)です。

そんな中この四爻は、困窮している者(初爻のこと)を救いに行こうとしますが、その道のりを堅固な車にふさがれて苦しみます。

そのため進み方が遅く「来ること徐々たり」となっています。

四爻が速やかに進めないことは恥ずべきことではあるが、最終的には救い出すことを全うできると言っています。


「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。

また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。


加藤大岳述 沢水困 四爻

<説明の要点>

易例において「往」とは下から上へ行くことであり、「來」は上から下へ行くことを言います。

「來ること徐徐たり」とありますが、これは応位の初爻に赴いて、その困窮を救おうとするのです。

「志・下に在る」わけですが、それが速やかに行かないのは、間にある二爻に妨げられているからです。

「金車に困しむ」というのがそれです。

金車というのは重い物を積んでも壊れない堅固な立派な車のことで、坎を輪とし、その中爻の二爻は車で言えば金車、志で言えば五爻の天子を助けて困を除こうとする忠臣です。

それゆえ、四爻が君側にありながら、己の好むところに引かれて比爻の五爻を顧みず初爻のもとに赴こうとするのを妨げるのです。

そして妨げられ、困しめられた四爻は、あたかも金車の二爻が応位の五爻と同剛でありながら「朱紱方に來る」ように、比爻の五爻とは陽と陽で位が当たらないが、相親しみ助けて天下の困を救おうとするに至るので、初めは「吝なれど終り有り」の結果をもたらすというのです。

加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)


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