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<爻辞>
「其の輔頬舌に咸ず」
<読み方>
その ほきょうぜつに かんず。
<爻辞の意味>
「その口先に感じる」
「沢山咸」とは「感じる」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この上爻は、口先に感じると言っています。
これは、感じたことをすぐにペラペラと口に出してしゃべったり、あるいは感じてもいないことを口先だけで、あたかも感じているようにペラペラとしゃべったりするということです。
いずれにしても浅はかな者を示しています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
「輔頬舌」とは、口舌のことです。
上爻は、体の最上部で顔に当たるのですが、兌の主爻なので、口舌で表されています。
陰柔不中で卦の極にあり、感ずることも浅はかで誠実さがない。
「口先ばかりで感ずる」といった、本当は感じてもいないことを口先だけで言い繕っているというわけです。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)