かんいすい5

独学者のための易経解説
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坎為水 五爻

かんいすい ごこう
まずは、やさしい解説から

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〈爻辞〉 
「坎盈たず。既に平かなるにいたる。咎なし」

〈読み方〉 
かんみたず。すでに たいらかなるに いたる。とがなし。

<爻辞の意味>
「危険な穴の中に水が溢れなくなり、水面が平らかになった。咎めを受けることはない」

「坎為水」の卦(か)は「困難に処する道」について説かれている卦です。

そんな中この五爻は、君主の位ですから、この困難な時代から世の中を救わなくてはなりません。

君主は大臣とよく協力し、努力を続け、やっとこの困難から脱する道筋を見い出したところです。

そのことを、氾濫していた危険な水が、ここへきて平らかに穏やかになってきたことに喩え「水が溢れなくなり、水面が平らかになった」と言っています。

しかし困難な時にあることには、未だ変わりはありません。

油断は禁物としています。





「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。

また、下へスクロールすると
「加藤大岳述 易学大講座」の要約もお読みになれますので、ぜひ理解を深めてください。





加藤大岳述 坎為水 五爻

<説明の要点>

坎を「穴」に当て、「水」取り、「法」に推して考えてきましたが、社会や国家の上に、この卦を考えると、それは民の苦しみ喘ぐ世となります。

この爻は、尊位にあってこの卦を司っているので、そのような苦難の世を救わなくてはなりません。

そして救うことのできる力も備えています。

というのは「往きて功有る徳」を有しているからで、しかも二爻とはその位置を異にします。

二爻は、坎中の坎に置かれていたため「求めて小しく得」る程度にとどまったのに対し、この爻はすでに下卦の坎を脱出し、しかも四爻の補佐を得ているため、民の苦難を除去して安らかな世を招くことができると見ているわけです。

爻辞に即して説けば、水が尽きることなく流れて止まり満ちることのないように、久しい努力をすることによって、流れつつも水平を保とうとする…、そのような平らかさを得て、終には咎なきを得るという意味です。

従って、この剛中の徳は大であると称さなくてはならないはずなのですが、重険の「時」は更に巨大な力を持っています。

だから中徳の大は、時難の巨大の前には、まだ小さな発現でしかありません。

難みを平らげたと言うだけで、未だ民を楽しませるには至らないのです。

加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)


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