さんてんたいちく4

独学者のための易経解説
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山天大畜 四爻

さんてんたいちく よんこう
まずは、やさしい解説から

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〈爻辞〉  
「童牛の牿。元吉」

〈読み方〉 
どうぎゅうの こく。 げんきつ。

<爻辞の意味>
「幼い牛の角に横木を付ける。大吉」

「山天大畜」の卦(か)は、「大きいものが、とどめ、貯え、養う」という卦です。

そんな中この四爻は、幼い牛がやたら角で突きかかったりしないよう、角に横木を付けると言っています。

こうすることにより、子牛自身を守ることにもなりますし、また強暴な性質を和らげることにつながるのです。

こうした喩えによって、若い者・未熟な者が人格が修養される前に社会に出て、軽挙妄動しないよう、とどめ養うことの大切さを説いています。



「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。

また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。





加藤大岳述 山天大畜 四爻

<説明の要点>

外卦は、内の三陽爻を止めて、充分に力を養わせようと努めるほうですが、どの爻が一番容易かというと、この四爻が一番良いです。

と言うのは、その相手が幼く弱い初爻だからです。

力を蓄えさせるにも、素直に言うことを聞いてくれると見られます。

「童牛の牿」とは何かと言いますと、子牛の角木ということです。

子牛は角が出始めた頃は、その辺りが痒くて……ちょうど赤子に歯が出始めると手を噛んだり物を噛んだりしたくなるように、角を方々へ擦りつけて研磨する。

しかし幼いために柔らかい角を強く打ち当てたりして傷つく恐れがあるのです。

ですから、角に木を縛りつけてこれを予防するのです。

それは初爻の陽を四爻が柔らかく締め抑える様子と同じです。

これは容易でもあり、また大畜の卦の艮止する爻としては、最上の策を用いていることになるので元吉です。

加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)



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