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<爻辞>
「其の拇に咸ず」
<読み方>
そのぼに かんず
<爻辞の意味>
「足の親指に感じる」
「沢山咸」とは「感じる」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この初爻は、感じると言っても、まだ足の親指に感じる程度…。
つまり感じることが極めて浅いことを表しています。
ですので少しは感じているものの、実際の行動を起こすほどではありません。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
初爻は人体で言うと、足の一番下のところです。
「拇」というのは親指のことですが、これを事に当てると物事の始めと見られます。
人が動こうとするときは、まず第一に足の先に力を込めるものです。
足先がピクピクと動く……そのように足の親指が感じれば動き出そうとしている気配があるわけです。
動き出す以上、その心は進もうとしている、外へ向かっている……そうも言えます。
外と言うのは、外界に感応していることです。
それを象に即して言えば、応爻である四爻に感応し、それに向かおうとしていると言えます。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)