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<爻辞>
「其の血を渙らす。去りて逖く出づ。咎なし」
<読み方>
そのちを ちらす。さりて とおく いづ。
とがなし。
<爻辞の意味>
「自分の身を傷つけるものを散らす。去って遠くにいる。咎められる過失はない」
「風水渙」とは「散る、散らす」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この上爻は、自分のことを傷つけ(血を流させる)ものから遠く離れている者です。
害あるものから遠ざかって、その身を守っているということです。
世を避けているとすれば褒められることではないかもしれませんが、咎められる過失もないと言っています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
血というのは傷害を指します。
その血を渙らすというのは、血なまぐさいことから遠ざかって、その身を高尚に保つこととなります。
内卦の坎を血の象としますが、この爻は卦の終りにあって、内卦からは最も遠く、また巽の極にあり潔斎(心身を清める)して清らかさを有つという爻象があります。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)