━━━
━━━
━ ━
━━━
━ ━○
━ ━
<爻辞>
「鴻、磐に漸む。飲食衎衎たり。吉」
<読み方>
こう、いわおに すすむ。いんしょく かんかん たり。きち。
<爻辞の意味>
「鴻が大きな岩まで進んだ。飲食を楽しむ。吉」
「風山漸」とは「徐々に進む」ことについて説かれた卦(か)です。
鴻(コウ = カモより一回り大きいくらいの水鳥)が水から離れて徐々に高いところへ行く様子に喩えて、各爻が説かれています。
そんな中この二爻になると、鴻が大きな岩にまで進みます。
大きな岩は安泰な場所であり、鴻はそこで次に進むべき時を待ちながら飲食を楽しみ、心身を養います。
順調な進み方をしているため吉だと言っています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
磐は岩です。
初爻同様に、任官に例えてみますと、柔順中正をもって五爻に応じ、安定を得るところと見ることが出来ます。
それが「飲食衎衎」で、ゆたかに食禄を受けて自ら楽しむばかりでなく、人にも分けてあげるのです。
衎衎とは和楽の様を形容した言葉です。
この爻は正応をもって五爻へ仕える爻なので、功なくして徒に禄を貪ることもなく、吉を得ることができます。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)