かふうてい ほんか
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━ ━主爻
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〈卦辞〉
「鼎は、元いに吉。亨る」
〈読み方〉
ていは、おおいに きち。とおる。
〈説明の要点〉
「鼎」というのは「かなえ」のことです。
よく「鼎立」などというのは、その鼎が三本の脚で立っていることを言っています。
そして「鼎の湧くが如し」というのは、この鼎で物を煮るのですが、その煮え立ってきた時の様子で事物を形容しています。
また鼎は食をととのえる器ですから、直ちにその人の生活を象徴します。
引いては、人間の度量や地位なども示すところから「鼎の軽重」などとも表現されます。
「鼎は、元いに吉。亨る」の卦辞は、大壮についで短いものです。
鼎は大器重宝であるのだから元吉にして亨るのであって、この鼎用が果たされるのは上爻のときです。
そして上爻の爻辞に「大吉にして利ろしからざるなし」とあるのは、卦辞の元吉に応ずるものだと一説には言われています。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)