すいかきせい4

独学者のための易経解説
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水火既済 四爻

すいかきせい よんこう
まずは、やさしい解説から

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<爻辞>
「繻に衣袽あり。終日戒めよ」

<読み方>
じゅに いじょ あり。しゅうじつ いましめよ。

<爻辞の意味>
「舟の底の穴に破れた着物でふさぐ。一日中、警戒せよ」

「水火既済」とは「すでにととのう、すでに成就している場合」について説かれた卦(か)です。

そんな中この四爻は、すでにととのってる状態が少しずつほころんでいくところです。

そのことを舟の底に穴があき、そこから水が漏れてくるのを破れた着物でふさいでいることに喩えています。

とりあえず、ふさぐことが出来たけれども、一時も油断してはならないと言っています。

※ 繻という字の解釈には諸説あるようで、下記の加藤大岳先生は「絹織物」としています。
それにより喩えは変化するものの、大意には相違ありません。


「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。

また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。


加藤大岳述 水火既済 四爻

<説明の要点>

繻というのは、絢爛な絹織物のことであり、乾をもって美衣とします。

袽は、敝綿(ふるわた)で、坤を包むとし、老母とし、かつ敝綿としています。

その乾坤が交わって、離の美麗と坎の隠伏と相錯綜するこの卦には、華美な衣類の中から敝綿がのぞいているという取り方ができるのです。

すなわち、既済の安泰が頂点を過ぎた、ただれた美しさと、その美しさの中の蠱敗の兆しとを、まさに卦の中を過ぎようとするこの爻の上に見たのです。

終日これを戒めて、その危惧を防がなければならないと教えています。

加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)


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