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<爻辞>
「其の(バイ)に咸ず。悔いなし」
<読み方>
その ばいに かんずる。 くいなし。
<爻辞の意味>
「背中の肉に感じる。悔いるようなことはない」
「沢山咸」とは「感じる」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この五爻は、背中の肉に感じると言っています。
とても鈍いところですので、つまりは「感じない」ということです。
「感じない」ならば、軽挙妄動することもなく悔いるようなことにもなりません。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
※(バイ)の漢字変換が出来なかったため、カタカナ表記にしました。
「バイ」とは背中のことで、感じ方が弱く、咸の卦にあっても、むしろ不感の意のほうが強いです。
したがって、咸の時だが、正しくないものに感応し悔いを生じることもない。
無欲だから、かえって煩わされないという安心がある。
しかし、剛健中正で君位に居る爻として、自分が煩わされないというだけでは、その志が狭すぎる。
だから、「悔いなし」とは言っても「吉」とは、なされていないのです。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)