━━━
━━━
━━━
━━━
━ ━
━ ━○
<爻辞>
「遯尾厲うし。往く攸あるに用うる勿れ」
<読み方>
とんび あやうし。いくところ あるに もちうるなかれ。
<爻辞の意味>
「逃げ遅れて危うい。じっとしているべきだ」
「天山遯」とは「良からぬものから退き逃げる」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この初爻は、最も逃げ遅れてしまった者です。
今さら動き出せば、かえって危ない……もう、じっとしていた方が良いと言っています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
この遯れる(のがれる)卦において、上爻が頭のほうであり、逃げる方向です。
そしてこの初爻は逃げる方向に対し最後尾であり、逃げ遅れています。
そのことを「遯尾あやうし」と言っています。
そして、これから進めば、かえって災いを受けるが、進みさえしなかったら、逃げ遅れているので危険は危険だが難を逃れることができます。
それを「往く攸あるに用うる勿れ」と言っています。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)