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<爻辞>
「允に升る。大いに吉」
<読み方>
まことに のぼる。おおいに きち。
<爻辞の意味>
「まことにのぼる。大いに吉」
「地風升」とは「徐々にのぼり進む」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この初爻では「まことにのぼる」と言っています。
これは木の根が土の養分を吸収し、確実に上へ上へと成長していく様子を言っています。
それは疑いようのない真実なので、大吉だといっています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
允とは「信」という意味です。
自らも信じ、人からも信じられて升るのです。
何が信じられるのかと言えば、それは升ろうとする誠の他に、他意はないことで、そのようにして升り進んで大いに吉であると言うのです。
そして、上と志を合わせるので大吉を得るのですが、その上とはどの爻を指しているのか……諸説ありますが、比爻である二爻が剛中をもって五爻に応じ升るのと志を合わせるのだと解するのが妥当と思われます。
木の根は、根それ自身が吸い上げた養分を持ち運ぶのではなく、上にある幹を通して枝や葉にそれを上り回らせるのであって、二爻をその幹に見立てたわけです。
それから、ここの「大吉」も単に「大いなる吉」と解するだけでなく上記のように地中の養分を送り上げる根が、小さかったり弱かったりしては役目が果たせないはずなので「大なれば吉」であるという意味も考え合わせないと、正しい解釈ができません。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)