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<爻辞>
「虚邑に升る」
<読み方>
きょゆうに のぼる。
<爻辞の意味>
「人のいない村を進みのぼる」
「地風升」とは「徐々にのぼり進む」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この三爻は、人のいない村を勢いよく進んでいきます。
人がいないのですから邪魔されることもありません。
そのことを吉とも凶とも示されていませんが「勢いに乗じて進み過ぎる傾向がある」と解釈されています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
この三爻は、内卦の極にいて、巽の木の芽がいよいよ地上へ出て行くところです。
初爻においては、地上へ上るのには上に二陽がありましたし、二爻でもまだ上に一陽がありました。
しかし、この三爻となると、もう妨げるものは何もありません。
それを「虚邑に升る」と言っています。
虚というのは、廃墟の墟で「虚邑」と言えば、人のいない村里です。
そういう邪魔者のいない空っぽで、すっかり見通せるようなところを進んで行くのに喩えたのです。
そのように見通しあるところを行くのであれば、これを悩ましいとして疑うものもなく、なんら邪魔するものもないと説いております。
疑は「うたがい」であるとともに「さまたげ」でもあるのですが、この爻の進む先に、それを見ることは出来ないというのです。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)